「共感覚」
声、数字、音、文字に色を感じる能力。
「神に与えられた感覚」とも言われる。
真実を話していると白、嘘をついていると赤……臨床心理士・佐久間美帆の担当患者・藤木司は、「共感覚」によって声に色彩を感じるため、嘘を見破ることができた。その上で彼は幼なじみの少女が自殺するはずがないと力説。信じがたい話だったが、美帆は司の治療のためにも調査を決意。知人の警察官・栗原の協力を得て、2人が暮らした知的障害者施設を探り始めるが、次第におぞましい出来事が明らかになる。第7回『このミス』大賞受賞作が文庫化!
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体等とは一切関係ありません。なお、本書に登場する「至誠学園」は、実在する学園とは一切関係ありません。
実在する至誠学園関係者各位にご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。
柚月 裕子(ゆづき ゆうこ) プロフィール
1968年、岩手県生まれ。第7回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し、『臨床真理』にて2009年にデビュー。2013年、『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞受賞。2016年、『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞受賞。
【著書】
『臨床真理』(宝島社文庫)
『最後の証人』(宝島社文庫)
『検事の本懐』(宝島社文庫)
『検事の死命』(宝島社文庫)
『蟻の菜園 ―アントガーデン―』(宝島社文庫)
『パレートの誤算』(祥伝社文庫)
『朽ちないサクラ』(徳間書店)
『ウツボカズラの甘い息』(幻冬舎)
『孤狼の血』(角川文庫)
『あしたの君へ』(文藝春秋)
『慈雨』(集英社)
『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』(講談社)
『盤上の向日葵』(中央公論新社)
【共著】
『「このミステリーがすごい!」大賞10周年記念 10分間ミステリー』(宝島社文庫)
『5分で読める! ひと駅ストーリー 降車編』(宝島社文庫)
『もっとすごい! 10分間ミステリー』(宝島社文庫)
『5分で読める! ひと駅ストーリー 夏の記憶 東口編』(宝島社文庫)
『ほっこりミステリー』(宝島社文庫)
『5分で読める! 怖いはなし』(宝島社文庫)
『5分で読める! ひと駅ストーリー 猫の物語』(宝島社文庫)
『5分で読める! ひと駅ストーリー 旅の話』(宝島社文庫)
『10分間ミステリー THE BEST』(宝島社文庫)
『警察アンソロジー 所轄』(ハルキ文庫)
『猫が見ていた』(文春文庫)