“U幻想”を継承した3つの団体
プロレスだったのか?
ガチだったのか?
15人のU戦士、関係者が語る全内幕!
謀略 内紛 暗闘
1991年1月7日、前田日明の「解散宣言」で約2年半の活動に終止符を打った第二次UWF。その後、前田はリングスを、髙田延彦・安生洋二・宮戸優光はUWFインターナショナルを、藤原喜明・船木誠勝・鈴木みのるは藤原組(のちに船木と鈴木は藤原と袂を分かちパンクラスを設立)を立ち上げUWFは3派に分裂する。表面上はプロレスを敵視し続けてきた男たちの「格闘技への理想」が明確な形となったわけだが、そのリング上は「ガチンコだったのか、アングルだったのか」。第二次UWF、分裂直前の人間関係も含め当事者、関係者たちの証言によって詳らかにする。
船木 誠勝(ふなき まさかつ) プロフィール
1969年、青森県生まれ。中学卒業後の84年3月、新日本プロレスに入団。85年3月、後藤達俊戦で史上最年少デビュー(当時)。88年にヨーロッパ遠征へ行くと、翌年に帰国して新生UWFに参加。その後、藤原組を経て、93年9月にパンクラスを旗揚げ。2000年5月に「コロシアム2000」でヒクソン・グレイシーに敗れて引退するも、07年に桜庭和志戦で現役復帰し、その後、田村潔司、ミノワマンと対戦。09年からはプロレスにも参戦。タイトル歴は三冠ヘビー級王座、世界タッグ王座など。
田村 潔司(たむら きよし) プロフィール
1969年、岡山県生まれ。89年に新生UWF生え抜き第1号選手としてデビュー。UWFインターナショナルで頭角を現し、先輩の山崎一夫やゲーリー・オブライトを撃破。95年から始まった新日本プロレスとの対抗戦出場を拒否。96年、リングスに移籍し、リングス無差別級王者となるなど、エースとして活躍。第1回KOKトーナメントではヘンゾ・グレイシーに勝利。2001年にリングスを退団。02年からはフリーとしてPRIDE、DEEP、DREAMなどで活躍。02年11月の「PRIDE.23」では髙田延彦引退試合の相手を務めた。
安生 洋二(あんじょう ようじ) プロフィール
1967年、東京都生まれ。第一次UWFに入門し、1985年7月、星名治戦でデビュー。その後、新生UWF、UWFインターナショナル、キングダムに所属。以降はフリーとして全日本プロレスやハッスルに出場。さらにK-1やPRIDEといった格闘技興行にも参戦した。2015年3月、引退。2018年現在は、UWFインター時代の取締役、鈴木健が経営する焼き鳥居酒屋「市屋苑」で修行中。
髙阪 剛(こうさか つよし) プロフィール
1970年、滋賀県生まれ。専修大学で柔道を学んだのち、リングスに入団し、1994年8月、鶴巻伸洋戦でデビュー。リングス在籍中からUFC等に参戦し「世界のTK」と呼ばれる。リングス活動停止後はパンクラス、PRIDE等で活躍。キング・オブ・パンクラス初代スーパーヘビー級王者。2017年大晦日のRIZINではミルコ・クロコップと対戦した。
石井 和義(いしい かずよし) プロフィール
1953年、愛媛県生まれ。80年、正道会館創設。91年から前田日明のリングスと提携し、佐竹雅昭、角田信朗らが参戦。93年からはフジテレビと組んでK-1をスタートさせる。日本テレビ、TBSでもゴールデンタイムで放送され、K-1は一大ブームに。2002年8月、格闘技史上最大のイベント「Dynamite! SUMMER NIG HT FEVER in 国立」を総合プロデューサーとして成功させた。03年、脱税事件で逮捕されて以降は格闘技興行の第一線から身を引く。現在は、新たなビッグプロモーションの開拓、正道会館の宗師として空手の普及を目指し、世界各地を飛び回りながら精力的に活動中。