六代目山口組×神戸山口組
最高幹部が全てを語った
なぜ割れた?
大義はどちらに?
情報戦、切り崩し、謀略。
暗闘の最深部へ!
山口組分裂の内幕を描く迫真のドキュメンタリー!
離脱した神戸山口組の最高幹部が初めて取材に応じた
爆弾スクープ記事掲載!
青天の霹靂だった。今年(2015年)8月末――日本最大の指定暴力団・六代目山口組(司忍組長)が分裂した。
山口組を離脱したのは当初13団体。四代目山健組(井上邦雄組長)、二代目宅見組(入江禎組長)、侠友会(寺岡修会長)、池田組(池田孝志組長)、正木組(正木年男組長)、毛利組(毛利善長組長)を筆頭に、六代目体制が誕生した05年7月以降、約10年にわたり山口組の中枢で組織運営に関わってきた直参組長たちが顔を揃えていた。
新組織の名称は「神戸山口組」。山口組と全く同じ「山菱(やまびし)」の代紋を掲げ、発足式の後に配布された回状は、六代目山口組のトップ・司忍組長に対する痛烈な批判に貫かれていた……。
いったい何が起きたのか? なぜ神戸山口組は離脱の道を選んだのか?
本書は、山口組分裂が明確になった本年8月27日からの約2カ月間強、両組織の中枢から末端までを駆け回り、分裂の背景と、リアルタイムで進行していく暗闘の姿を記録したドキュメンタリー。
巻頭では、これまでメディアでの発言を控えてきた神戸山口組最高幹部の肉声を35ページにわたって初公開。初めて明かされる離脱の動機とは? 大義とは?
他にも山口組直参幹部の痛烈な批判、二つの山口組誕生後の暗闘全舞台裏、ベストセラー『鎮魂 さらば、愛しの山口組』(宝島社刊)の著者・盛力健児元六代目山口組盛力会会長の「大義はどちらにあるのか?」、住吉会、稲川会をはじめとする関東の指定暴力団に走った激震の内実、そして警察当局が思い描く六代目山口組の中核組織「弘道会」のあらたな壊滅スキーム……二つの山口組と全国の指定暴力団、そして警察が絡んだ暗闘の内幕を初めて明かす。
執筆陣は上記、盛力健児に加えて、『憚りながら』(宝島社刊)、『鎮魂』(同上)の取材構成を担った西岡研介、『ヤクザと原発』(文春文庫)、『ヤクザの修羅場』(文春新書)で暴力団専門記者の真骨頂を発露した鈴木智彦、反社会的勢力の経済動向に精通する伊藤博敏、漫画『クロサギ』(小学館)の原作者で指定暴力団の現場に精通する夏原武――。
アウトロー系ノンフィクショション・ライターのドリームチームが「山口組分裂」に斬り込む、迫真の調査レポート決定版!
盛力 健児(せいりき けんじ) プロフィール
1941年5月29日、香川県三豊郡(現・観音寺市)に生まれる。1967年5月3日、山本健一・山健組組長(後に三代目山口組若頭)から親子の盃を受け、若頭補佐として山健組入りし、「盛力会」を設立。1979年、大阪戦争の最中に起こったベラミ事件(敵対する松田組傘下組織による田岡一雄・三代目山口組組長銃撃事件)で報復の先陣を切り、大阪府警捜査四課に逮捕される。1980年3月、懲役16年の実刑が確定して宮城刑務所に。1989年6月、獄中で五代目山口組の直参に昇格。1996年、同刑務所を出所し、以降、五代目山口組、六代目山口組の直参として盛力会を率いるが、2009年2月、山口組内の直参大量処分騒動に巻き込まれて除籍処分を受け、引退。2004年、中国「嵩山少林寺」の素喜大師から弟子と認められ、引退後は嵩山少林寺グループの会長として道場の設立を目指す。法名「釋徳盛(シャクトクセイ)」。著書に自叙伝『鎮魂 さらば、愛しの山口組』(宝島SUGOI文庫)
西岡 研介(にしおか けんすけ) プロフィール
ノンフィクションライター。1967年、大阪市生まれ。90年同志社大学法学部卒、91年神戸新聞社入社。98年『噂の眞相』編集部に移籍、その後『週刊文春』『週刊現代』編集部を経てフリーランスの取材記者に。『マングローブ―テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』(講談社)で第30回講談社ノンフィクション賞受賞。
鈴木 智彦(すずき ともひこ) プロフィール
1966年生まれ。カメラマン兼ライター。暴力団系の取材経験が豊富。主な著書に『サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』(小学館)、『昭和のヤバいヤクザ』(講談社+α文庫)など。
伊藤 博敏(いとう ひろとし) プロフィール
ジャーナリスト。1955年、福岡県生まれ。東洋大学文学部哲学科卒。編集プロダクションを経て84年よりフリーに。経済事件などの圧倒的な取材力に定評が。著書に『黒幕 巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」』(小学館)、『同和のドン 上田藤兵衞「人権」と「暴力」の戦後史』(講談社)など。
夏原 武(なつはら たけし) プロフィール
1959年千葉県生まれ。大学中退後、アウトローな世界に。ピアノ教師、建設コンサルタント、運送業などさまざまな職種を経て業界紙記者、編集者に。フリーランスになり、別冊宝島を中心に裏社会・裏経済などのルポを執筆。主な著書に『現代ヤクザのシノギ方』(宝島社文庫)、『バブル』(田中森一との共著、宝島SUGOI文庫)など。『クロサギ』『逃亡弁護士』(以上小学館)、『伝説の頭 翔』(講談社)などの漫画原作も手がける。
常盤 泰人(ときわ やすと) プロフィール
1968年生まれ。立教大学卒。風俗紙、月刊誌記者を経て2015年現在フリー。