2016年 第14回
『このミステリーがすごい!』大賞
優秀賞受賞作
八百長を巡る球界の黒い霧。
その渦中で死んだ往年の名投手。
投球データや証言から、隠された真実が浮かび上がる――
このルーキーは
見惚(みと)れるような球(ミステリ)を投げる。
……有栖川有栖(作家)
28年前、八百長疑惑をかけられてみずから命を絶った伝説の下手投げ投手K・M。四半世紀後、行方不明になっていた1500奪三振の記念ボールが発見されたのをきっかけに、彼を再評価する動きが起こる。作家の芹澤真一郎は、K・Mの伝記を書くべく関係者たちのもとを取材して回るが、彼にまつわるエピソードにはいくつもの謎があった。誤審に抗議した相手チームの監督はなぜ急に引き下がったのか。発見された記念ボールは本物なのか。そして、八百長疑惑の真相は?
※この作品はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 改題、及び加筆修正し、文庫化して、2017年05月09日に宝島社文庫『サブマリンによろしく』を発売しました。