はじまりは、ちょっとした下心。
夢をつかめないフリーター、
家庭の不和に悩むサラリーマン、
サラ金の借金で首がまわらない人妻。
「底辺」でもがくギャンブル中毒者たちが、
「地獄」への道を辿りはじめたきっかけ。
それは――。
はじまりは、ちょっとした下心だった――。『このミステリーがすごい!』大賞作家が描く、不幸の連鎖。人生に挫折し、パチンコに入り浸る資格試験浪人の聡は、ギャンブル依存症のサラリーマン、借金漬けの妖艶な人妻と、行きつけのホールで知り合いになる。懇意になった二人から、聡はやがて大胆かつ周到な現金強奪計画を持ち掛けられる。ほんの少し、富を分け合うだけ……。そんな下心のため、転がり落ちていくギャンブル中毒者たちの人生。底辺にいた彼らの行く末は?
※この作品はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 改題・加筆修正し、文庫化して、2013年05月10日に宝島社文庫『ターニング・ポイント』を発売しました。
目次
- PHASE1 突発
PHASE2 潜伏
PHASE3 暴走
PHASE4 限界
PHASE5 決着