最終的な一線を超えてしまった女たちのリアルな生きづらさと絶望
8年間に渡って延べ500人ものAV女優にインタビューし、アダルトメディアの最前線に立ち続けてきた著者が放つ、『名前のない女たち』シリーズ最終章です。AVを取り巻く不況は深刻で、もはや「お金のためにAVに出演する」のは完全に過去の話となっているにもかかわらず、なぜ女のコたちはそれでもセックスを売り続けるのか――。言語化できない無意識の衝動に突き動かされ、ヒリヒリした不安の中に身を焦がしながら生きている、現代女性たちの切実な想いを鋭く抉る、シリーズ最高傑作です。
目次
- まえがき
消えることのない血の怨念 山崎アジコ
ゴミ屋敷に生きる女 夕張めろん
壊れないオモチャになりたい ぴぃ
あたし、けっこう終わってるから 島谷聖羅
足立区の美人局とダラしない女 名波ゆら
厚塗りの化粧をした女がやってきた 北崎未来
一生カラダを売り続けなければならない 高橋ゆりか
恋愛できないカラダ ~アナザーストーリー~
ロリコンパーティーで輪姦されてパパから十万円もらった 福橋由芽
肉便器と呼ばれた女 山形チェリー
取り残される不安、孤独な焦り 美咲沙耶
一日十発セックスしたら学校なんて行く気にならない 大沢佑香
生と死、境界線を生きる女たち 桃色まあち、 桜一菜
エピローグ
あとがき