佐山聡が語り尽くす
虎の仮面に秘した理想と葛藤と秘密――
髙田延彦、藤原喜明、グラン浜田らが明かす40年目の秘話
新日本プロレスの若手選手だった佐山聡が初代タイガーマスクとしてデビュー(1981年)してから今年で40年になる。
新日本プロレスブームを巻き起こし国民的ヒーローとなった男は、わずか2年あまりでその仮面を脱ぐことを決意する。
M・コステロ戦、ショウジ・コンチャ、新日本クーデター事件、A.猪木監禁事件、梶原一騎と前田日明、そして電撃引退の真相――。
格闘技への思いを胸に秘めた“虎の衝撃”は、数々の歪な現実を引き寄せる。
佐山氏へのロングインタビューと8人の証言で明らかにする、初代タイガーマスクの真実。
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佐山 聡(さやま さとる) プロフィール
1957年、山口県生まれ。75年に新日本プロレスに入門し、76年、プロレスデビュー。海外武者修行を経て、81年にタイガーマスクとしてデビュー。その華麗な動きで一大プロレスブームをつくりあげ、新日本の黄金時代を支えた。83年、人気絶頂のさなかに引退。翌年、第一次UWFに参戦。「シューティング(現・修斗)」の旗揚げを経て、98年にアントニオ猪木率いる「UFO」に参加し、小川直也を指導。99年4月、UFO離脱。2005年には「ストロングスタイルプロレス」を設立し、初代タイガーマスクとして現在も活躍中。23年7月には新武道「神厳流総道」を発表。
髙田 延彦(たかだ のぶひこ) プロフィール
1962年、神奈川県生まれ。80年、新日本プロレスへ入団。84年に第一次UWFに移籍するも、活動停止後の86年から新日本に再参戦。前田日明の解雇により、88年、前田らとともに新生UWFを設立。大きなムーブメントを巻き起こしたが、フロントと選手間の不和などが原因で新生UWFは解散。91年にリングス、藤原組、UWFインターナショナルに分裂。髙田はUインターのエース兼社長に。“プロレス最強”を掲げ躍進するも、96年12月にUインターは解散。97年、98年の2度にわたりヒクソン・グレイシーとPRIDEのリングで対戦。2002年、PRIDE.23の田村潔司戦で現役引退。現在はRIZINの統括本部長を経て、解説などで大会を盛り上げる
藤原 喜明(ふじわら よしあき) プロフィール
1949年、岩手県生まれ。72年に新日本プロレスに入門。新人時代からカール・ゴッチに師事し、のちに“関節技の鬼”と呼ばれる。84年に“テロリスト”としてブレイク。同年7月からは第一次UWFに移籍し、スーパータイガー、前田日明らと、UWFスタイルのプロレスをつくりあげる。その後、新生UWFを経て、91年には藤原組を設立。2007年に胃がんの手術をするも無事生還し、いまも現役で活躍中。
グラン浜田 (ぐらんはまだ ) プロフィール
1950年、群馬県生まれ。72年に新日本プロレスに入門。「リトル浜田」のリングネームで大きな選手を手玉に取り、前座戦線で注目される。75年にメキシコ武者修行に出る。リングネームを「グラン浜田」にし、最優秀外国人に選ばれるなどトップ選手に。79年2月の凱旋帰国後は新日本のジュニア戦線で活躍。84年4月に第1次UWFに参加。同年8月に全日本プロレスに移籍。96年、みちのくプロレスに入団。2002年からはフリーに。19年からメキシコへ移住した。