立ち読み

世界で広がる脱原発

フクシマは世界にどう影響を与えたのか

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著者：別冊宝島編集部編
発売日：2011年11月10日
価格：770円(税込)

判型：新書判
ページ数：206P
ISBN：978-4-7966-8778-2

「原子力産業は常習的な虚偽、希望的観測の蔓延、
時々起こる完全な騙しの、魔法の万能薬である」
（米　パシフィックフリープレス）

「ドイツは異例なほど大きな勇気をもって
脱原発という未知の領域に旅立つことができた」
（独　フランクフルター・アルゲマイネ紙）

「天然ガス発電はこの20年のうちに
トップに出てくるに違いない」
（露　ニェザヴィーシマヤ・ガゼータ紙）

「事故が起きたら、台北市を含む数百万の人口が
暮らすエリアを廃棄しなければならない。
廃棄どころか、避難計画さえ立てられない」
（台湾　看雜誌）

東日本大震災と福島原発の事故以降、世界各地で「脱原発」の動きが活発化しました。しかし、原発推進国の日本では海外の原発反対の動きはあまり報じられることがありません。本書では、3.11以降、アメリカ、中国、韓国、台湾、イタリア、ドイツ、EU諸国など世界各国のメディアが原発問題と日本の原発事故をどのように報道したのか、どんな原発論議が起こっているのかをまとめました。知られざる世界の原発報道がわかります。

著者紹介
岩田デノーラ砂和子（Sawako De Nola Iwata）　田中聖香（Mika Tanaka-Schmacks）　大野和基（Kazumoto Ohno）　有川真由美（Mayumi Arikawa）　金賢（Kim Heyon）　麻生晴一郎（Seiichiro Aso）　宮腰吉郎（Yoshiro Miyagoshi）　今井佐緒里（Saori Imai)

はじめに

第一章　イタリアが報じた脱原発　　　岩田デノーラ砂和子
　フクシマがイタリアの国民投票に波紋を巻き起こす
　明細が謎に包まれているイタリアの電気料金
　ワイロの中で生まれた原発ルネッサンス
　…ほか

第二章　ドイツが報じた脱原発　　　田中聖香
　フクシマを「自国の問題」ととらえたドイツ
　ドイツの脱原発は2000年に決まっていた
　国民の8割以上が原発廃止を望み最高25万人の反核デモが頻発
　…ほか

第三章　アメリカが報じた脱原発　　　大野和基
　「フクシマで起きていることはちょっとした事故」と過小評価
　反対運動がなければアメリカの原発は10倍だった
　安全性の観点ではなく経済性の観点からの反原発
　…ほか

第四章　台湾が報じた脱原発　　　有川真由美
　台湾で巻き起こった「ひまわりアクション」
　政権交代のたびに建設か廃止かを繰り返した第四原発
　原発の発電コストを過少に見せる台湾電力
　…ほか

第五章　韓国が報じた脱原発　　　金賢
　日本とそっくりな韓国の原発論争
　安い料金のおかげで電力を大量消費する韓国人
　原発輸出を国策として進める韓国政府
　…ほか

第六章　中国が報じた脱原発　　　麻生晴一郎
　建設中の原発の4割が中国
　3・11後も反対意見はほとんどなし
　“中国版2ちゃんねる”から見える原発への関心の薄さ
　…ほか

第七章　ロシア・東欧が報じた脱原発　　　宮腰吉郎
　チェルノブイリ被災者の困窮状態
　プーチン首相が「ロシアは原発を放棄しない」
　古い原子炉が現役稼働中
　…ほか

第八章　EU諸国が報じた脱原発　　　今井佐緒里
　驚くほどすばやく実施が決められた欧州連合のストレステスト
　風刺番組で知れわたる東電と清水社長の名前
　スペイン民衆の怒りを福島原発事故が後押し
　…ほか