
近代医学が発見した「精神病」の謎を解く
|
精神はなぜ「病む」のか?
精神分裂病とは何か? 精神病にとって「治る」とはどういうことか? 「精神病」を精神医学の知の外部から読み解く! |
90年代別冊宝島・名作の文庫版。待望の新装・復刊!
|
狂気は人間を苦しめるし、それが恐るべき状態であることは否定できない。だが、同時に私たちはときに狂気に魅入られもする。本書は、精神医学の知の外部に踏みとどまりつつ、精神医学の内在的な批判として展開することで、狂気へのアプローチを試みている。精神はなぜ病むのか? 精神病という病いの概念はどうして生み出されたのか? 精神病という謎を読み解いた名著の文庫化。
この商品は、1999年10月25日に発売された、宝島社文庫『精神病を知る本』を新装版したものです。
目次
- 第一部
◆精神分裂病とは何か?
分裂病は謎にみちている。
分裂病をめぐる精神医学100年のスキャンダルは、そそがれるのか?
第二部
◆精神医療の現場から
[座談会]私にとっての精神病院体験
[インタビュー]精神科医の現場とホンネ
[実 験]心理テストをテストする
第三部
◆精神病院の外部で
登校拒否はどうしておこるのか?
佐川一政とカニバリズム
皇太子成婚パレード投石事件の少年
第四部
◆狂気と表現の深部に
精神病者は自らを表現することができるか?
病院という閉ざされた空間から
外へ向けて発せられた文章を手がかりにして
狂気と表現の問題をたぐり寄せてみる
第五部
◆「精神医学の知」の外へ
狂気理性の側の独白にほかならない
精神医学の言語の体系を超えるためには……。
精神病にとって「治る」とはどういうことか?
役割理論から見た精神病現象